「シルバーハウジング」とは?入居対象者と提供されるサービス

2024/04/08

高齢者向けの住まいにはさまざまな種類があり、「シルバーハウジング」もそのひとつです。今回は、シルバーハウジングの供給主体や対象となる方、提供されるサービス、シルバーハウジングに配置されている生活援助員(ライフサポートアドバイザー)などについて解説します。

シルバーハウジングとは

シルバーハウジングとは

シルバーハウジングとは、バリアフリー化された高齢者世帯向けの公的賃貸住宅です。
必要に応じて生活援助員(ライフサポートアドバイザー)による生活支援サービスを受けることができます。

入居対象となるのは、原則として自立している60歳以上の方です。また、所得について条件が設けられています。
基本的に介護サービスは提供されないため、介護が必要になった場合は居宅サービスを利用することになります。

シルバーハウジングの主な供給主体

・地方公共団体
・都市再生機構(UR)
・住宅供給公社

シルバーハウジングの特徴

・バリアフリー構造
手すり、スロープ、緊急通報システムなど、高齢の方が暮らしやすい設備やシステムが整えられています。

・生活援助員(ライフサポートアドバイザー)の配置
生活援助員(ライフサポートアドバイザー)が、生活相談や安否確認、緊急時対応などのサービスを提供します。

・公的な賃貸住宅であること
主に民間企業が運営する「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」と似ていますが、公的な賃貸住宅であるシルバーハウジングは費用負担が比較的小さくなります。ただし、物件数が少ないため入居が難しいというデメリットがあります。

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入居にかかる費用

  • ・敷金(家賃の2~3カ月分)
  • ・月額家賃(公営住宅の場合は、入居者の所得などによって家賃の減免を受けられることがあります)
  • ・管理費(共益費)

※費用は入居されるシルバーハウジングによって異なります。

シルバーハウジングの入居対象者

  • ・高齢者(60歳以上)の単身世帯
  • ・高齢者の夫婦世帯(ご夫婦のいずれか一方が60歳以上であれば可)
  • ・高齢者(60歳以上)のみの世帯
  • ・障がい者の単身世帯
  • ・障がい者とその配偶者のみの世帯 など

※公営住宅、地方公共団体の供給する特定優良賃貸住宅などの入居者資格を満たす必要があります。

シルバーハウジングで提供されるサービス

シルバーハウジングで提供されるサービス

シルバーハウジングに配置された生活援助員(ライフサポートアドバイザー)が次のようなサービスを提供します。
※サービス内容は市町村ごとに異なります。

日常の生活指導・相談
入居している方の健康相談や生活相談などに応じます。

安否の確認
電話や直接訪問で声かけをします。

緊急時の対応
緊急通報システムによる緊急時対応などを行います。

関係機関への連絡
必要に応じて関係機関との連絡・調整を行います。

日常生活上必要な援助
一時的な家事援助などを行います。

シルバーハウジングは、60歳以上のひとり暮らしやご夫婦のみで暮らす方などが安心して生活できるよう配慮されています。
お元気な高齢者向けの住まいには、ほかにも「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」や「有料老人ホーム」などがありますので、ご自身に合った住まいを探してみましょう。

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ライター:樋口 くらら
家族の介護をきっかけに介護福祉士・社会福祉主事任用資格を取得。現在はライター。日々の暮らしに役立つ身近な情報をお伝えするべく、介護・医療・美容・カルチャーなど幅広いジャンルの記事を執筆中。

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