「介護の日(11月11日)」と「福祉人材確保重点実施期間」

「介護の日」をご存じでしょうか。厚生労働省は、毎年11月11日を「介護の日」と定め、11月4日から11月17日までの2週間を「福祉人材確保重点実施期間」としています。今回は、「介護の日」が設定された理由や目的、各地で開催されるイベントについて解説します。

毎年11月11日は「介護の日」

毎年11月11日は「介護の日」

介護の日は、ご高齢の方や障がいのある方に対する介護への啓発を重点的に行うための日です。

介護の日が生まれた背景には、高齢化の進展、介護を要する方の増加、介護にまつわる課題の多様化、介護人材不足などがあります。
介護が必要になっても安心して暮らせる地域をつくるためには、住民同士の支え合い、助け合いが欠かせません。
そこで厚生労働省は、より多くの方に介護について関心を持ってもらうことなどを目的として11月11日を「介護の日」と定めました。

主な目的

・介護を身近なものとしてとらえ、それぞれの立場で考えて、関わってもらうこと
・介護に関する理解や認識を深めてもらうこと
・介護サービスを利用している方やそのご家族、介護従事者等を支援すること
・身近な地域での支え合いや交流を促進すること

11月11日になった理由は?

厚生労働省が2008(平成20)年に意見公募(パブリックコメント)を行い、最も支持の多かった11月11日を「介護の日」と決めました。
介護の日のキャッチコピー「いい日、いい日、毎日、あったか介護ありがとう」を念頭に、「いい日、いい日(11月11日)」にかけた語呂合わせとなっています。

「福祉人材確保重点実施期間」とは

「福祉人材確保重点実施期間」とは

「介護の日」の前後2週間(11月4日~11月17日)「福祉人材確保重点実施期間」とされています。

少子高齢化がさらに進むと予想される日本では、質の高い福祉・介護サービスを提供できる人材をいかに確保するかが大きな課題となっています。
「福祉人材確保重点実施期間」は、福祉・介護人材の確保・定着を図るために設けられました。
実施期間中には、国・地方公共団体、経営者、関係団体等が一体となり、福祉・介護サービスへの理解を深めてもらうための広報・啓発活動や福祉人材の交流などを行っています。

介護の日に開催されるイベント

介護の日に開催されるイベント


毎年「介護の日」とその前後2週間の「福祉人材確保重点実施期間」には、全国で介護に関するさまざまなイベントが催されます。ここからは各地の取り組みやイベントをいくつかご紹介します。

〇福祉・介護の仕事相談
若い世代の方、介護未経験の方をはじめ、福祉関係の資格をお持ちの方、介護の仕事に復帰したい方などを対象とした就職説明会や面談会が行われています。

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〇職場見学や体験・研修
福祉・介護分野の仕事の魅力を感じてもらうための職場見学会や介護体験イベントもあります。
また、介護に関する基礎知識や基本的な介護技術を学べる研修会、認知症サポーター養成講座を開催するところもみられます。

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〇福祉用品の展示・体験
ご高齢の方、障がいのある方の日常生活をサポートし、介護する方の負担を軽くする福祉用具や介護ロボットの展示会、体験会を実施するところもあります。

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〇講演会・コンテストなど
介護に関する講演会やコンサート、映画の上映、ポスター・写真・作文のコンテストが開かれます。

毎年11月には、皆さまの身近なところでも「介護の日」にちなんだイベントが行われているかもしれません。福祉・介護分野のお仕事やボランティア活動などに関心をお持ちの方は、気軽に参加してみてはいかがでしょうか。オンラインで実施されるものもありますので、事前に確認しておくとよいでしょう。

ライター:樋口 くらら
家族の介護をきっかけに介護福祉士・社会福祉主事任用資格を取得。現在はライター。日々の暮らしに役立つ身近な情報をお伝えするべく、介護・医療・美容・カルチャーなど幅広いジャンルの記事を執筆中。

「介護の日(11月11日)」と「福祉人材確保重点実施期間」

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