介護施設でのボランティア活動内容とは？

特別な資格がなくてもできるボランティア活動はたくさんあります。知識や経験を活かせることなど、ご自身に合った活動を探してみましょう。また、ボランティアはご自身のペースで余裕をもって行うことが大切です。無理なく継続するためには、好きなことや得意なことから始めるとよいでしょう。

主なボランティア活動内容

・ご高齢者のお話し相手（傾聴）
・本や新聞などの朗読
・点訳や手話
・歌や楽器演奏
・演芸などの披露
・講演や教室の開催
・庭や花壇のお手入れ　
・施設内の清掃や環境美化
・お茶入れや配膳のお手伝い　　　など

ボランティア活動はどうやって始めるの？

都道府県や市区町村の社会福祉協議会に設置されているボランティアセンターでは、活動したい方と利用したい方の橋渡しをしています。募集情報をホームページで検索できるほか、電話やメール、訪問での相談も可能です。市役所や図書館などの身近な公共施設でも、ボランティア情報誌やチラシを配布をしています。

数多くのボランティア情報が発信されているインターネット上で探すのもひとつの方法です。活動したい場所や希望日時、得意分野などのキーワードを加えて幅広く調べてみましょう。

また、お住いの地域にある介護施設に直接連絡をとり、できる範囲でのボランティア活動を申し出るのも一つの方法です。

その他、介護予防の取り組みとして、介護支援ボランティア制度を導入している自治体もあります。この制度の特徴は、対象となるご高齢者自身が地域や介護施設等でボランティア活動を行った場合にポイントが付与されることです。貯まったポイントは換金して介護保険料の支払いに充てたり、介護施設等へ寄付したりできます。事業内容は自治体によって異なるため、ご興味をお持ちの方はお住いの市区町村に問い合わせてみましょう。

ボランティア活動をする際に気をつけることは？

体調管理に気をつけましょう

心身の調子が良くないときは、ボランティア活動を控えましょう。発熱や下痢、鼻水、咳などの症状があるときは、感染症にかかっている可能性もあります。ご高齢者や周囲の方に感染してしまうリスクがあるため、無理をしないで体調回復を優先することが大切です。

挨拶と笑顔を心がけましょう

お互いに気持ちよく活動するために、明るい挨拶や笑顔を心がけましょう。初対面で緊張してしまうと笑顔を忘れがちですが、相手も同じように緊張しているかもしれません。笑顔の挨拶は場を和ませ、人と人との距離をぐっと縮めてくれます。

相手の気持ちを尊重しましょう

相手の気持ちを尊重し、自己満足にならないように留意しましょう。自分の思い込みではなく、相手が何を求めているのかを考えて活動することが大切です。また、さまざまな立場の方と協力し合うことで、より効果的な活動へと発展していきます。

認知症について理解しましょう

介護施設には、認知症の方もいらっしゃいます。認知症の方を驚かせたり急かしたりせず、自尊心を傷つけないように気をつけましょう。認知症を正しく理解するために、地域などで受講料無料の認知症サポーター養成講座が開催されているところもあります。

約束や秘密を必ず守りましょう

ボランティア活動先で知り得た個人の秘密は厳守しましょう。立ち入ったことを聞くのは慎み、ご利用者や職員の個人情報を聞いた場合は絶対に他人にもらさないように注意します。また、約束ごとやルールを守り、職員の指示には従いましょう。

ボランティア保険に加入しましょう

ボランティア活動中のけがや事故などについて補償するボランティア保険があります。万が一に備えて保険へ加入しておけば、安心してボランティア活動に参加できるでしょう。

初めてのボランティアで不安を感じる場合は、活動の様子を見学してから検討するのもよいでしょう。もし身近にボランティア活動をしている方がいたら、体験談を聞いてみるのもおすすめです。また、活動中に問題が起こったときは1人で悩まず、介護施設やボランティアセンターの職員に相談してみましょう。