介護施設などでは、お口(口腔)の機能を維持・向上するためのレクリエーション(口腔レクリエーション)が行われています。今回は、口腔レクリエーションの目的とポイントをお伝えし、お食事前やレクの時間に楽しく行える簡単なゲームもご紹介します。
口腔レクリエーションの目的とポイント
お口の機能を維持・向上することは、口腔トラブルを予防・改善するだけではなく、全身の健康を保つためにも重要です。また、お食事や会話をより楽しめるようになり、QOL(生活の質)向上につながります。
口腔レクリエーション(口腔レク)は、口腔機能を高めるのはもちろん、コミュニケーションをとりながら楽しく行えることがメリットです。
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口腔レクリエーションの主な目的
唾液(だえき)の分泌を促す
唾液には、飲み込みをスムーズにする、消化を助ける、発音をなめらかにする、感染症を予防するなど、さまざまな働きがあります。
口腔トラブルを予防・改善する
ご高齢者に多いドライマウスや歯周病、口臭などの予防・改善効果が期待できます。
摂食(せっしょく)・嚥下(えんげ)機能の低下を防ぐ
咀嚼(噛む)や嚥下(飲み込む)などの機能を維持・向上することは、誤嚥(ごえん)予防にもつながります。
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表情を豊かにする
顔の筋肉の緊張がほぐれ、表情が明るく豊かになります。
気分をリフレッシュする
遊びやゲーム感覚で楽しむことで、脳によい刺激を与え、気持ちもリフレッシュできます。
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楽しく取り組んで誤嚥(ごえん)を防ぐ!お食事前の効果的なお口の体操
口腔レクリエーションのポイント
心身の状態に合わせて行う
お一人おひとりのお口の状態、麻痺(まひ)や認知症の有無などに応じて、参加の仕方や楽しんでいただける方法を考えます。
安全に楽しく行う
バイタルサインを確認し、呼吸の状態や動作、表情などをよく観察しましょう。集団で行うときは、ぶつかり合ったりしないように環境を整えます。また、参加者全員がリラックスしながら楽しめる雰囲気をつくります。
自主性を尊重する
難しいルールを決めず、参加者が分かりやすく、やりやすいようにアレンジします。
途中でルールが変わってしまうようなことがあっても、できるだけ参加者の自主性を尊重して臨機応変に対応しましょう。
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家族の介護をきっかけに介護福祉士・社会福祉主事任用資格を取得。現在はライター。日々の暮らしに役立つ身近な情報をお伝えするべく、介護・医療・美容・カルチャーなど幅広いジャンルの記事を執筆中。
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