2026(令和8)年1月に行われた第38回介護福祉士国家試験から、パート合格(合格パートの受験免除)が始まりました。総得点で不合格になった場合もパート別に合否判定が行われ、パート合格した方は翌年・翌々年までそのパートの受験が免除されます。今回は、介護福祉士国家試験のパート合格の概要、導入の背景、注意点などをお伝えします。
パート合格(合格パートの受験免除)とは
介護福祉士国家試験のパート合格(合格パートの受験免除)とは、試験科目を3つのパートに分け、合格したパートの受験が翌年・翌々年まで免除されるものです。
出典: 厚生労働省「介護福祉士国家試験におけるパート合格(合格パートの受験免除)の導入について」
第38回(令和7年度)介護福祉士国家試験(2026年1月に実施済み)から導入されました。
パート合格導入後初めての第38回試験では、すべての受験者が全パートを受験しています。
第39回(令和8年度)以降は、「不合格パートのみ受験」もしくは「全パート再受験」の選択が可能です。
国家試験の質を担保するために、有効期限は2年(パートごとに、パート合格した最終年から翌々年まで)となっています。
出典: 厚生労働省「介護福祉士国家試験におけるパート合格(合格パートの受験免除)の導入について」
パート合格(合格パートの受験免除)導入の背景
なぜ介護福祉士国家試験にパート合格(合格パートの受験免除)が導入されたのでしょうか。
その背景にあるのは、深刻な人材不足と受験者数の減少です。
2040年度には、約272万人の介護職員が必要であり、約57万人の介護人材が不足すると推計されています。
介護分野で唯一の国家資格である介護福祉士の重要性が増している一方で、国家試験の受験者は減少傾向にあります。
介護ニーズがますます多様化、複雑化するなか、介護福祉士の減少がこのまま続けば、質の高い介護サービスの提供が難しくなることが懸念されています。
試験科目
学習への取り組みやすさ、受験者の利便性、運営面の負担を考慮する観点から、以下の3パートに分割されました。
出典: 厚生労働省「介護福祉士国家試験におけるパート合格(合格パートの受験免除)の導入について」
合格基準
全パートを受験した場合の合格基準- ・問題の総得点の60%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上であること
- ・11科目群すべてにおいて得点があること
パートごとの合格基準
- ・パート別の合格基準点以上(全体の合格基準を全パート受験者の平均得点の比率で按分した点数以上)であること
- ・各パートを構成する科目群のすべてにおいて得点があること
合否判定
全パートを受験した場合- ・まず全パートの総得点で合否を判定する
- ・総得点で不合格だった際は、パートごとに合否を判定する
不合格パートのみを受験した場合(第39回試験以降)
パートごとの得点で合否を判定する
合格者について
合格者となるのは全パートを合格した方のみで、一部パートのみ合格した方は含まれません。
パートごとの試験結果は、有効期限とともに試験の結果通知に記載されます。
(総得点による判定で合格した場合は、パートごとの判定が行われないため、パートごとの試験結果はありません。)
注意点
- ・第37回以前の試験結果で、パートでの受験はできません。
- ・不合格パートが2つある場合、2つをまとめて受験する必要があります。(不合格パートのどちらか1つだけを再受験することはできません。)
- ・全パートを受験し、総得点が合格基準点を超えていても、一部科目群が0点の場合は不合格となります。(パート合格の判定は行われます。)
- ・パート受験の場合も受験手数料は全パート受験と同じ(18,380円)です。
介護福祉士国家試験は、実務経験ルート(実務経験3年以上+所定の研修受講)での受験者が8割以上を占めているため、仕事と勉強の両立は難しいことでしょう。パート合格(合格パートの受験免除)の導入により、受験者の負担が軽くなり、受験しやすくなると考えられています。
家族の介護をきっかけに介護福祉士・社会福祉主事任用資格を取得。現在はライター。日々の暮らしに役立つ身近な情報をお伝えするべく、介護・医療・美容・カルチャーなど幅広いジャンルの記事を執筆中。
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