ご高齢者のこころを支える「高齢者ケアストレスカウンセラー」とは?

「高齢者ケアストレスカウンセラー」とは、ストレスを抱えた人のこころのケアをする「ケアストレスカウンセラー(高齢者ケアストレスカウンセラー、企業中間管理職ケアストレスカウンセラー、青少年ケアストレスカウンセラー)」の一つで、ご高齢者のこころのケアをするための資格を持つ専門家です。ご高齢者ご本人だけでなく、そのご家族や現場のスタッフなどの心理面をサポートする役割も期待されています。

今回は、高齢者施設で働くスタッフのスキルアップにも役立つ「高齢者ケアストレスカウンセラー」の役割や資格取得方法についてお伝えします。

「高齢者ケアストレスカウンセラー」の役割

「高齢者ケアストレスカウンセラー」の役割

「高齢者ケアストレスカウンセラー」の主な役割は、このような老年期特有の心理を理解し、ストレスを抱えるご高齢者やそのご家族に対するケアを行うことです。

どの年代においても特有のストレスがあり、ご高齢になると老年期特有のストレスを抱える方が増えてきます。ご高齢者の感じるストレスはさまざまですが、加齢に伴う身体的な不調や認知機能の低下などがストレスを抱えるきっかけになることが多いようです。
また、老年期には「退職」「ご家族の病気や介護」「近親者との死別」など重大なライフイベントを経験する機会が増えるため、さらにストレスが高まることがあります。

今後は「老々介護」や「多重介護」の割合が増加すると見込まれることから、介護をするご家族のストレス軽減もますます重要になってくるでしょう。

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資格取得方法について

資格取得方法について

受験資格

①18歳以上であること
②「ケアストレスカウンセラー」の資格を保有していること(※「ケアストレスカウンセラー」との併願受験も可能)

※ 併願受験をして「高齢者ケアストレスカウンセラー」のみ合格点に達し、「ケアストレスカウンセラー」が不合格だった場合は合格になりません。

試験の内容

「内閣府認可 一般財団法人職業技能振興会」が監修する「高齢者ケアストレスカウンセラー公式テキスト」の内容のほかに、一般常識問題が出題されます。試験時間は60分で、合格基準は正答率70%以上です。

試験の方式

ネットワーク化されたテストセンター(全国220会場以上)にて、コンピューターで試験を実施するWEB試験(CBT形式)です。受験申込・試験実施・合否通知までが自動化されており、結果は試験終了と同時に確認できるようになっています。

申し込み方法

「内閣府認可 一般財団法人職業技能振興会」のホームページ(http://fos.or.jp/)から申し込みます。受験料は10,000円(税込)で、認定登録を希望する場合は別途3,000円(税込)がかかります。

資格の活用法

資格の活用法

高齢者ケアストレスカウンセラーのテキストで学べることは、ストレス・メンタル疾患に関することのほか、「高齢期におけるコミュニケーション」や「自宅でできるリラクゼーション」などです。
「高齢者ケアストレスカウンセラー」の資格は、ご高齢者にかかわる職業の方のスキルアップに役立つとされています。

また、学習した内容はボランティア活動の場などでも活用でき、介護をされているご家族が基本的な知識や技術を身につけることで、介護負担の軽減につながる可能性もあります。

高齢者ケアストレスカウンセラーの資格をお持ちの方は、定期的に開催される「フォローアップ研修」を受けることが可能です。フォローアップ研修では、講師とのマンツーマン講習など、実践に近いカウンセリング業務を学べます。資格を取得した後も引き続き勉強を重ねることで、さらなるスキルアップも目指せるでしょう。



「高齢者ケアストレスカウンセラー」は、老年期の心理やストレスについて知りたい方、ご高齢者とのコミュニケーションに不安を感じている方に向いている資格の一つといえるでしょう。詳しい内容についてお知りになりたい方は「一般財団法人 職業技能振興(http://fos.or.jp/)」にお問い合わせください。

ライター:樋口 くらら
家族の介護をきっかけに介護福祉士・社会福祉主事任用資格を取得。現在はライター。日々の暮らしに役立つ身近な情報をお伝えするべく、介護・医療・美容・カルチャーなど幅広いジャンルの記事を執筆中。

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