ご高齢者の不眠を改善する方法とは?薬に頼らないで快眠する!

2017/08/23

しっかりと睡眠がとれず、不眠が続くことによって、日中の活動量の低下を招き、外出の機会が減ったり、引きこもりの原因になる場合があります。
そうして活動量が減ってしまうと、身体機能が低下しやすくなり、転倒事故や物忘れの進行といったリスクが増大してしまいます。

不眠の原因をしっかり理解して、対策をとっていきましょう。

高齢者に多い不眠の理由

高齢者に多い不眠の理由

原因1:睡眠を促すホルモンである「メラトニン」の減少

ご高齢者に限らず、人が夜眠るためには「メラトニン」という睡眠ホルモンの働きで眠気をもよおすようになっています。この「メラトニン」という睡眠ホルモンの分泌量が低下することにより「なかなか寝付けない」「眠りが浅い」という不眠の原因につながります。

原因2:夜中に何度もトイレに起きる「夜間頻尿」

人が眠っている状態には、浅い睡眠状態である「レム睡眠」と深い睡眠状態の「ノンレム睡眠」という2つの睡眠状態があります。
睡眠に入っている前半に、深い睡眠である「ノンレム睡眠」が集中し、睡眠の後半から起床時間に近い時間では、浅い睡眠であるレム睡眠が集中しています。

排尿障害や頻尿などにより、夜間何度もトイレに起きてしまうと、深い睡眠に入る「ノンレム睡眠」が妨げられ、熟睡できなくなる原因となります。

原因3:慢性的な身体の痛みによる不眠

ご高齢者には、加齢により骨密度や、神経や筋肉組織の再生機能が低下していることもあり、慢性的な関節炎や神経痛といった病状を抱えている方がいます。

寝返りをうつたびに、膝や腰の痛みが起きる。身体を横にしているだけでも、首や背中が痛む。このような慢性的な身体の痛みはご本人の想像以上に不眠の原因になっている場合があります。

ご高齢者の睡眠を妨げる原因の解決方法とは

ご高齢者の睡眠を妨げる原因の解決方法とは


ここからは、より良い睡眠を得る方法について解説します。

就寝1時間前は、水分摂取を控える

夜間の尿意は、就寝1時間前になったら水分の摂取を控えたりするなどして対策するのが良いです。改善されない場合は、かかりつけの医師に相談しましょう。

適度な運動で「メラトニン」の分泌を促す

適度な運動で「メラトニン」の分泌を促す

睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌を多くするためには、適度な運動が効果的です。
また、腰や膝を支える筋肉を鍛えることで、筋肉に守られている骨や関節を保護する効果が得られ、慢性的な身体の痛みの解消にも繋がります。

まずは、軽いストレッチやウォーキングなどで、筋肉を緊張させたり緩めたりするリズム運動を取り入れてみましょう。

・運動1:踏み台昇降運動
家の中にある、玄関の登り口や階段の段差などを使い、1段上って、1段下がる。
この単純な運動をできるだけリズミカルに行うことが大切です。段差の上り下りで膝に負担がかかる方は、椅子に座った状態で、足の太ももを左右交互にリズミカルに上げる運動でも良いでしょう。この運動を行う際は、1日10分から長くても30分程度にしてください。

運動は、軽く汗をかく程度が良いですが、無理のない範囲で毎日続けることが大切です。また、運動する時間帯は、起床後、一日の始まりに運動を行うことで身体が活性化し、脳の覚醒を促す効果もあるので、できるだけ起床時間から時間を空けずに行うと良いでしょう。

寝る前に運動を行うと、交感神経を刺激して、逆に寝つきを悪くすることになるので要注意です。

・運動2:ウォーキング
睡眠を促すホルモンである「メラトニン」の元になる物質は「セロトニン」という物質で、セロトニンの量が増えることでメラトニンの分泌が活発になります。

セロトニンの分泌を増やすには、朝に太陽の光を浴びながら「ウォーキング」をするのが手軽でおすすめです。
その際はリズミカルに手足を動かすことで、より効果的に分泌を増やすことができます。

よい睡眠を得るために必要な栄養素

よい睡眠を得るために必要な栄養素


また、睡眠の質を上げるために必要な栄養素を取り入れることも効果的です。日々の食事の中に取り入れることで、睡眠の質を上げることができる栄養素をご紹介します。

毎日、しっかりと良い睡眠をとるためには、眠る前に脳や神経をリラックスさせることがとても大切です。

このような、脳や神経をリラックスさせる作用のある成分を多く含む栄養素を多く取り入れることで、より深い睡眠を得ることができるようになります。

・栄養素1.トリプトファン
「セロトニン」は睡眠を促すホルモンである「メラトニン」の元となる物質ですが、脳をリラックスさせる効果もあります。その「セロトニン」を合成する栄養素に「トリプトファン」という栄養素があります。

この「トリプトファン」を多く含む食材は、魚介類・鶏肉・卵・大豆製品(豆腐・納豆など)・ごまなどがあります。

こういった食材を取り入れた食事を多く摂ることでセロトニンの分泌を促し、良い睡眠をとるための効果が期待できます。

・栄養素2.グリシン
「グリシン」は脳をリラックスさせ、体温を下げる作用があります。人の体温は、起床時から上昇し、就寝時間に近づくと、下がっていくという仕組みになっています。

就寝前に体温が下がっていることで、眠りに入りやすくなるのです。この「グリシン」はカジキマグロやエビ・ホタテなどの魚介類に多く含まれています。

・栄養素3.ビタミンB1
ビタミンB1は、神経を沈静化しイライラや不安などのストレスから解放してくれる作用があり、良い睡眠をとるためにとても効果的なビタミンです。

また疲労回復効果もあるので、睡眠中の疲労回復を促す効果もあります。ビタミンB1は海苔に多く含まれているので、朝食で摂取する等、普段のおかずに1品添えてみると良いでしょう。



簡単な運動をしたり、日々の食事に睡眠を促す栄養素を取り入れたり、ご高齢者であっても無理なく不眠を改善し、良い睡眠をとっていただくことは十分可能です。

不眠の改善というと、つい睡眠薬などの内服薬に頼る方法を考えがちですが、薬に依存することなく、自然な方法で不眠を改善できたら素敵ですね。

ライター:たつや

30歳のとき、両足骨折の大けがをきっかけに介護の世界に飛び込んで、はや15年以上。介護福祉士と介護支援専門の資格を取得。日々、ご高齢者のお世話に携わりながら、ライター業務に励む日々を送っております。

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