介護福祉士とは

介護福祉士も社会福祉士と同じく「社会福祉士及び介護福祉士法」によって定められた名称独占の国家資格です。
法律では「専門的知識及び技術をもって、身体上又は精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある者につき心身の状況に応じた介護を行い、並びにその者及びその介護者に対して介護に関する指導を行うことを業とする者」と定義されています。
さらに、2007年の法律改正では「
介護福祉士には、専門的な知識や介護技術のほかにも、観察力や洞察力、情報の収集・分析能力などが必要といえるでしょう。また、課題やニーズを的確に把握し、QOL(生活の質)向上のための介護計画を立案・実践していく力も求められています。
介護福祉士の仕事内容
介護福祉士は、主に高齢者施設や身体障害者施設等で介護業務・介護に関する指導などを行っています。高齢者施設で働く介護福祉士は、ケアワーカー(CW)や介護スタッフなどと呼ばれることもあります。
介護福祉士の主な仕事内容は以下の通りです。
・食事・入浴・着替え・排せつなどの身体介護を行う。
・調理や食事の準備・掃除・洗濯・買い物などの生活援助を行う。
・介護を必要とする方やご家族からのご相談を受け、適切な助言をする。
・介護を必要とする方の社会活動支援を行い、孤立しないように支える。
介護福祉士になるには
介護福祉士になるには、年1回(毎年1月下旬頃)に実施される国家試験に合格しなくてはなりません。
受験するためには受験資格を得る必要があり、資格取得ルートにより異なります。
介護福祉士国家試験の受験資格
受験資格を取得するルートは以下の通りです。
- <養成施設ルート>
・介護福祉士養成施設(2年以上)
・福祉系大学等 + 介護福祉士養成施設(1年以上)
・社会福祉士養成施設等 + 介護福祉士養成施設(1年以上)
・保育士養成施設等 + 介護福祉士養成施設(1年以上)
※実技試験は免除となります。
※養成施設を令和3年度末までに卒業する方は、卒業後5年間は、国家試験を受験しなくても、または合格しなくても介護福祉士になることができます。
この間に国家試験に合格するか、卒業後5年間続けて介護等の業務に従事することで、5年経過後も介護福祉士の登録を継続することが可能です。
- <実務経験ルート>
・実務経験(3年以上)+ 実務者研修
・実務経験(3年以上)+ 介護職員基礎研修・喀痰吸引等研修
- <福祉系高校ルート>
・福祉系高等学校等(実技試験は免除)
・特例高等学校等 + 実務経験9ヶ月以上
※平成20年度以前に福祉系高等学校(専攻科含む)に入学し卒業した方、特例高等学校(専攻科含む)を卒業し9ヶ月以上介護等の業務に従事した方が「実技試験免除」を申請する場合は、「介護技術講習」を修了する必要があります。
- <経済連携協定(EPA)ルート>
・EPA介護福祉士候補者 + 実務経験(3年以上)
介護福祉士国家試験の概要
実施機関
(公財)社会福祉振興・試験センタ-
試験日
年1回
筆記試験(1月下旬)
実技試験(3月上旬)
受験申し込み受付期間
8月上旬から9月上旬
合格発表
3月
筆記試験科目(13科目)
【人間と社会】 ①人間の尊厳と自立 ②人間関係とコミュニケーション ③社会の理解 【介護】 ④介護の基本 ⑤コミュニケーション技術 ⑥生活支援技術 ⑦介護過程 【こころとからだのしくみ】 ⑧発達と老化の理解 ⑨認知症の理解 ⑩障害の理解 ⑪こころとからだのしくみ 【医療的ケア】 ⑫医療的ケア 【総合問題】 ⑬総合問題(4領域の知識・技術について横断的に問う問題を事例形式で出題) |
2024(令和6)年実施の第36回介護福祉士国家試験結果
受験者数 | 74,595人 |
合格者数 | 61,747人 |
合格率 | 82.8% |
介護福祉士の資格取得について詳しくは「公益財団法人 社会福祉復興・試験センターHP」をご覧ください。
家族の介護をきっかけに介護福祉士・社会福祉主事任用資格を取得。現在はライター。日々の暮らしに役立つ身近な情報をお伝えするべく、介護・医療・美容・カルチャーなど幅広いジャンルの記事を執筆中。
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