実は秋が最も多い!ご高齢者の食中毒を防ぐ方法

2017/09/27

気温や湿度が高い夏に多いと思われがちな食中毒。実は、最も発生件数が多い時期は9月〜10月です。一旦発症すると、激しい下痢や嘔吐が起こるため、抵抗力の弱いご高齢者にとっては、一歩間違えると命にかかわる可能性もあります。


今回は、食中毒を予防するためには何が大事なのか、発症した時にはどのように対処すればよいのか、また食中毒にならないために注意すべき食材について解説します。

食中毒になってしまったら

食中毒になってしまったら


食中毒の主な症状は、下痢や嘔吐です。ご高齢者の場合、激しい下痢や嘔吐が続くと、脱水症状や、嘔吐物を喉に詰まらせてしまう場合があるため、特に注意する必要があります。

脱水症状にならないように水分補給を行う

下痢や嘔吐が続くと、体内の水分が失われ脱水状態になります。脱水が続くことによって、急な発熱を伴うこともあるため、経口補水液やスポーツ飲料などを飲んで、下痢や嘔吐で失われた水分を補給することが大切です。

水分を補給する時は、飲んでいる最中に急な嘔吐が起こることもあるため、喉を詰まらせたり、誤嚥が起きないよう、身体の姿勢にも注意が必要です。ベッド上であれば、身体を横向きにし、急な嘔吐が起きた場合でも、嘔吐物の逆流が起きないように配慮してください。

下痢や嘔吐が始まったときの注意点

下痢や嘔吐が始まったとき、慌てて市販されている下痢止めや吐き気止めの薬を飲む方がいますが、食中毒の症状によっては、副作用を起こすこともあるので注意が必要です。

まずは、病院で受診して、医師の判断のもとで薬を出してもらうようにしましょう。

食中毒を防ぐためには「食中毒予防3原則」

食中毒を防ぐためには「食中毒予防3原則」


食中毒を防ぐための「食中毒予防3原則」があります。

(1)食べ物に食中毒の原因となる細菌をつけないこと

食べ物に細菌をつけないために、調理する前に食材を触る手をよく洗うことが基本です。

ご高齢者の食事を用意するご家族や介護者の方は、特に細菌が付着しやすい、生肉や青魚、卵の殻を触った後や、まな板に置いた後は、その手やまな板をよく洗うことが大切です。

また、ご高齢者がトイレに行った後、手洗いが不十分ではないか確認することも、食中毒の予防には大切です。自分では手の指先などを上手く洗えない方には、ご家族が介助してあげることも必要です。ジェルタイプの除菌剤などを使って、食事の前に手についた細菌を除菌してあげることで食中毒の予防になります。

(2)食べ物についた細菌を増やさないためには

食中毒の原因となる細菌は、夏から秋にかけて活発に活動を始めます。

特に夏場の高温多湿なジメジメとした環境は、細菌にとって最良の活動場所になり、この時期の生肉や鮮魚の管理は特に注意が必要です。

生肉や鮮魚を買ってきたら、すぐに冷蔵庫にしまうこと。これが細菌を増やさないための大原則です。

また、店舗内では、冷所保存されている生肉や鮮魚も、一旦買い物かごに入れると、常温保存の状態となります。時間の経過とともに細菌の温床にもなりかねないため、買い物をされる際には、生肉や鮮魚は最後にかごに入れるなど、注意をしましょう。

(3)食べ物についた細菌をやっつける

細菌をやっつける基本は、まず加熱することです。

生肉を調理した場合など、加熱が不十分であったために食中毒を発症することが多くみられます。市販されている鶏肉の約60%から食中毒の原因となる「カンピロバクター」という細菌が検出されるといったデータもあります。

生野菜にも食中毒の細菌が付着している場合があるので、食べる前にはよく洗いましょう。特に葉物野菜などは1枚ずつ丁寧に洗い、ヘタの部分も念入りに洗うことを心がけましょう。

食中毒にならないために注意すべき食材とは

食中毒にならないために注意すべき食材とは


ここからは、食中毒にならないために注意すべき食材や食材の管理方法、食材に多く潜んでいる細菌の特徴や対処方法などを解説します。

鶏肉、豚肉、牛肉には要注意!

鶏肉、豚肉、牛肉からは、カンピロバクターや腸管出血性大腸菌O-157という細菌が多く検出されています。

肉を食べる際、豚肉や鶏肉にはしっかり熱を通すけれど、牛肉は少しぐらい生の部分があっても大丈夫と思われている方が多いようですが、これは要注意です。

牛の腸管には、先ほどお伝えした2つの細菌が多く潜伏しており、加熱が不十分であると、肉の表面に細菌が付着している場合があります。新鮮だからといって油断せず、肉を食べるときには、しっかりと加熱することが大切です。

魚介類の寄生虫には要注意!

サバ、サンマ、イワシ、カツオ、サケ、アジ、イカなどには、アニサキスという魚介類の寄生虫が潜伏しています。

魚を刺身で食べた後に食中毒を発症することが多くみられ、激しい下痢や嘔吐、じんましんなどを発症します。

ご高齢者は肉よりも魚を好む方が多いですが、夏場から秋口にかけて召し上がる際には、できるだけ生魚は避けた方が良いでしょう。

また、70°C以上での加熱、もしくは-20°Cで24時間以上冷凍すると寄生虫の多くが死滅します。



細菌に対する、免疫力と抵抗力が弱いご高齢者が、食中毒を発症することは、ひとつ間違えると重篤な状態になる場合もあります。
日頃から、食中毒に注意すべき食材や予防法を意識し、食中毒にならないように過ごしましょう。

ライター:たつや

30歳のとき、両足骨折の大けがをきっかけに介護の世界に飛び込んで、はや15年以上。介護福祉士と介護支援専門の資格を取得。日々、ご高齢者のお世話に携わりながら、ライター業務に励む日々を送っております。

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