第44回 国際福祉機器展レポート(1)注目の介護製品

2017/10/18

2017年09月27日~29日に、東京ビッグサイトで「第44回 国際福祉機器展( H.C.R. 2017 )」が開催されました。アジア最大級の規模といわれるH.C.R.(保健福祉広報協会HP)は、1974年に「社会福祉施設の近代化機器展」として始まって以来、毎年開催されている福祉機器の国際展示会です。今年は15か国1地域より約530社の企業・団体が、ハンドメイドの自助具から最先端技術を活用した福祉機器までさまざまな製品を展示しました。


「介護の便利帖」の編集スタッフも展示会開催初日に行ってきましたので、その様子や魅力的な製品の一部をご紹介します。

国際福祉機器展( H.C.R. 2017 )


今回は、最先端の介護ロボットや車いすをご紹介します。

コミュニケーションロボット「PALRO(パルロ)」

コミュニケーションロボット「PALRO(パルロ)」


高齢者福祉施設で活躍する「PALRO(パルロ)」は、あずみ苑でも導入しているコミュニケーションロボットです。「国際福祉機器展」最終日の29日(金)には、弊社の導入事例も紹介させていただきました。

「会話能力」「歩行能力」「ネット接続機能」「人工知能」を持つパルロの得意技は、ご高齢者とのコミュニケーション。ご高齢者に積極的に話しかけ、会話をしながらお客様のお顔、お名前、性別、生年月日を覚えます。人間のような仕草が愛らしいパルロは、あずみ苑のお客様からも「かわいいね」と好評です。

また、パルロは高齢者レクリエーションのインストラクターも務めるエンターテイナー。歌やダンス、ゲーム、健康体操など、介護予防にも役立つ多彩なレパートリーを持っています。たくさんのお客様の前で堂々と司会進行をこなすパルロは、レクリエーションがあまり得意ではないスタッフにとっても頼もしい存在です。

<コミュニケーションロボット「PALRO(パルロ)」の基本機能>
・100人以上を見分け一人ひとりに合わせた会話
・ニュースの読み上げ、天気予報や豆知識のお知らせ
・体操、クイズ、ゲーム、ダンス、レクリエーションの司会進行  など

▼お口周りの健康体操 動画参照


【 PALRO 】 https://palro.jp/

おむつにかわる新介護ロボット
「自動排泄処理装置 キュラコ」

おむつにかわる新介護ロボット「自動排泄処理装置 キュラコ」  


内臓センサーが排便・排尿を自動で感知し、「吸引」「洗浄」「乾燥」までを全自動で行う「介護用スマートビデ」です。
ブースでは、豆腐を用いて実演してくださいました。

大・小便を速やかに吸収して清潔を保つことで使用する方に快適さを提供し、皮膚トラブルやおむつ使用による感染症などを防ぐことができます。また、寝たきりのご高齢者や障がいのある方、病院の患者さんなどの排泄処理を自動化することで、介護者の負担も軽減します。

本体やリモコンで「自動モード」と「マニュアルモード」の切り替えが可能です。
「自動モード」では、機器が大・小便を自動で認識し、「洗浄」「おしり」「乾燥」の過程で作動します。排便・排尿の回数や水温、汚物タンクなどの情報も表示。「マニュアルモード」では、「洗浄」「おしり」「乾燥」の中から必要な機能を選択することができます。

おむつにかわる新介護ロボット「自動排泄処理装置 キュラコ」


身体に直接触れる「おむつカップ」は、清潔維持のために洗浄ノズルを導入しており、自動洗浄が可能。空気浄化フィルターやUV殺菌ランプで、悪臭と細菌繁殖も最小限に抑えます。

▼動画参照


【自動排泄処理装置 キュラコ】 http://www.hello-with.com/manufacturing/excretion.html

パーソナルモビリティ次世代型電動車いすの新モデル
「WHILL Model C(ウィル モデル シー)」

パーソナルモビリティ次世代型電動車いすの新モデル「WHILL Model C(ウィル モデル シー)」


シンプルなデザインと利便性の高さから人気を集めているパーソナルモビリティ 次世代型電動車いすWHILL(ウィル)。安全走行のために「音声案内」「片流れ防止」「安心ブレーキ」などの機能も搭載されています。

我々も乗車し、実際に操作してみました。今回乗車したのは「WHILL Model C」という機種です。
まず、座り心地ですが、ちょっと上質なオフィス用チェアのような感じでしょうか。厚みのある固めのクッションが、自然な座り心地です。

基本操作に必要なのは以下の3箇所です。
・電源ボタン
・コントローラー
・速度調整ボタン
スイッチを入れて、コントローラーを行きたい方向に傾ければ走り出します。速度調整は、かなりの鈍足から、小走り程度まで変更が可能でした。

走り出してみると、安定していることと小回りが利くことに驚きました。椅子に座っている楽な状態のまま、歩行と同じくらい自然に移動ができるという感覚です。日常の生活に便利そうで、私も欲しいと思うほどでした。

「WHILL Model C(ウィル モデル シー)」体験


「WHILL Model C」は、グッドデザイン大賞(2015年)を受賞した「WHILL Model A」のデザインを継承しつつ、車載性や収納性を高める分解機能、取り外し可能な軽量バッテリー、カラーバリエーションを追加。3G回線搭載によるサービス提供などの新機能も搭載した最新モデルです。

全6色(ホワイト・グレイ・ブラック・ブルー・ピンク・ゴールド)から、お好みのカラーを選べます。広報の方にお聞きしたところ、男女ともに一番の人気色はゴールドとのことでした。

「WHILL Model C(ウィル モデル シー)」タイヤ


前輪の「オムニホイール(全方位タイヤ)」は、24個の小さなタイヤが集まった 1つのタイヤ。高い小回り性能で、狭い空間でもスムーズに方向転換できます。

「WHILL Model C(ウィル モデル シー)」分解


「 Model C 」のCは「 carry 」のC。「 Model A 」から重量を約 55% 軽量化し、持ち運び可能になりました。工具なしで3つに分解できるため収納しやすく、外出や旅行時には車に載せることもできます。

【 WHILL Model C 】 https://whill.jp/model-c

世界初のサイボーグ型ロボット「HAL®」

世界初のサイボーグ型ロボット「HAL®」


「HAL®」は、身体機能を改善・補助・拡張・再生することができる世界初のサイボーグ型ロボットです。「HAL®」には、医療用・福祉用・自立支援用・介護支援用・作業支援用等さまざまなタイプがあります。

下肢タイプは、装着する方の「歩きたい」という意思、生体電位信号(人が動こうとする時に皮膚表面に流れる微弱な電気信号)を身体に取り付けたセンサで感知します。読み取った生体電位信号に応じて筋肉が動くと、コンピュータ制御によってパワーユニットをコントロールし、「HAL®」が思い通りに動きます。
操作するのではなく、装着者の「意思」に応じたアシストを行うため、「自分で脚を動かせた」「自分で歩けた」という感覚が得られるとのことです。

装着者に合わせた細かいアシスト設定が可能で、脳卒中による片マヒ・脊椎損傷や頚椎損傷による不全マヒ・パーキンソン病など、さまざまな症例の方が利用できます。

介護支援用(腰タイプ)は、移乗介助のような腰部にかかる負荷を低減することで、腰痛を引き起こすリスクを減らします。防水性なので入浴介助の際にも利用することができ、介護する側もサポートしてくれます。

【 HAL® 】 https://www.cyberdyne.jp



今回は、国際福祉機器展( H.C.R.2017 )の多様な展示品の中から、最先端の技術を活用した介護ロボットや車いすをご紹介しました。まだ多く普及していない製品もありますが、安心・安全で実用的な福祉機器がさらに身近なものとなることを期待したいですね。

後編では、IoT・ICTを活用した福祉機器について紹介します。

ライター:樋口 くらら
家族の介護をきっかけに介護福祉士・社会福祉主事任用資格を取得。現在はライター。日々の暮らしに役立つ身近な情報をお伝えするべく、介護・医療・美容・カルチャーなど幅広いジャンルの記事を執筆中。
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